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岡村 絵理 展

彼女の造形における核といえば、やはり「線」だろうか。

水平に対して垂直。しかし規則性があるようで、ない。

交わり、折り重なる線や点の群集。

 

雑多だが決して騒がしくなく、落ち着きがあり、しなやか。

どの要素も自立していて、さながら絶品の五目御飯のようである。

 

 

ギャラリーでの展示(写真参照)では、紙の質感やインクの乗り具合

配置構成や空間との調和を身体で感じ取れる。

しかし今回はそれらを踏まえた上で敢えて

<画面越し>の展示をする試みである。

 

舞台劇場からテレビ画面へ。

新作も含む計57点の大展覧会。

 

リアルにはないリアルさを、いま、紐解いていく。

 

松下 茜

  2kw galleryでの展示風景(2015 年3月)

私にとって版画は、日々違う自分を色んな角度から映してくれます。

毎日同じ人間を生きているけれど、全く同じ今は二度と起こる事は無く、

日々の生活のあらゆる出来事、本当に小さな一瞬の出来事も紙が拾っていきます。

私はいつも完成されることは無く、途中なんだと確認させてくれています。

紙やインクや道具と触れ合った瞬間の感覚はとても素直で、ずっと大切にしていきたい事です。

 

岡村 絵理

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